京相さん(入社4年目・28歳/特殊機械オペレーター)
事務職からインフラの守り手へ。
未経験から挑む「マルタイ」の操縦と、揺れを直す誇り。
現場で磨かれた「考える力」。
事務職からの転身で見つけた、尊敬できる先輩たちの背中。
前職は事務職として働いていました。実家に戻ることになり、地元から通える範囲で仕事を探していた際、給与面の魅力と安定性に惹かれたのが入社のきっかけです。もともと体力には自信がありましたが、デスクワークから現場仕事という180度違う環境への飛び込みには、正直不安もありました。
入社して最初に苦労したのは、やはり業務の覚え方です。前職のようなマニュアルがある仕事とは違い、鉄道工事は実際の現場で体を動かしながら、状況に合わせて覚えていく必要があります。最初は戸惑うことも多かったですが、支えになったのは先輩たちの存在です。目の前で繰り出される先輩方の圧倒的な知識量、そして正確な技術は、ただただ尊敬の一言。その背中を追いかけながら、「先輩たちが何を求めているか」を自分で考え、先回りして動くように意識したことで、忍耐力や主体的に動く力が養われました。今ではチームの一員として、先輩方のサポートをしっかりとこなせるようになったことに確かな成長を感じています。
ボタン一つに込める責任感。
乗り心地を支える「マルタイ」オペレーターとしての挑戦。
現在は、線路の歪みを補修する特殊大型機械「マルチプルタイタンパー(マルタイ)」のオペレーションを担当しています。この機械は、電車の縦揺れや横揺れを直して乗り心地を向上させる、鉄道保線の要です。非常に高価で強力な機械であり、ボタン一つの操作ミスが大事故に直結しかねない重い責任を伴います。だからこそ、夜間の作業が無事に何事もなく終わった瞬間の安心感と、やり遂げたという達成感は非常に大きいです。
今の目標は、マルタイのオペレーションの中でも、最も責任が重いと言われる「フロント」の操作に挑戦することです。一つひとつの作業の積み重ねが、何百万人という人々が利用する電車の「快適な乗り心地」に直結している。その自覚を持つようになってから、仕事への向き合い方がより深まりました。複雑なインフラを自分たちの手で支えているという誇りは、他では決して味わえないこの仕事の醍醐味です。さらに技術を磨き、誰からも信頼される「フロント」のプロフェッショナルを目指して、これからも走り続けたいと思います。
河合さん(入社9年目・41歳/軌道工事管理者・軌道作業責任者)
厨房から線路へ。
前職で培った「段取り」が、ライフラインを守る武器になる。
異業種からの挑戦。
料理人の「段取り」が鉄道の現場で活きた瞬間。
前職は飲食店のキッチンで、料理人として働いていました。全くの異業種でしたが、40代を前に「今まで経験したことのない新しいことに挑戦したい」という思いが強くなり、転職を決意。この会社を選んだのは、給料面での魅力に加え、人々の暮らしを支える「ライフライン」に関わる仕事であることに惹かれたからです。父が土木関係の仕事をしていたことも、この業界に飛び込む一押しになりました。
入社前は、体力的にハードではないか、夜勤を含む不規則な生活スタイルに馴染めるかといった不安もありました。しかし、実際に現場に出てみると、前職の経験が意外なところで武器になることに気づきました。それは「段取り」の重要性です。料理も現場仕事も、事前の準備が仕上がりや効率のすべてを左右します。器具を大切に扱い、作業環境を常に整理整頓するという私なりのルールも、実はキッチンの仕事で培った習慣がベースになっています。未経験からのスタートでしたが、共通点を見つけることで、着実にステップアップすることができました。
後輩の成長と始発電車の輝き。
鉄道の安全を繋ぐベテランの使命感。
現在は軌道工事管理者や作業責任者として、現場の指揮や安全管理など幅広く担当しています。この仕事の難しさは、線路の構造が現場ごとにすべて異なる点にあります。マニュアル通りにはいかないことも多いため、作業前には周囲の状況を徹底的に確認し、点呼の際には注意喚起を念押しするなど、常に緊張感を持って安全と向き合っています。
仕事は決して楽ではありませんが、苦労して工事をやり遂げた後、安全に走り去る電車を見た時の達成感は格別です。また、自分自身が乗客として電車に乗った際、線路の「乗り心地の良さ」を肌で感じられるのも、この仕事ならではの喜びですね。最近では、指導している若手から「仕事が楽しかったです!」「できました!」というポジティブな言葉を聞けるのが何よりのやりがいです。彼らには、一人ひとりが鉄道を守る大事な役目を果たしているという自覚を持って、長く活躍してほしいと願っています。私自身も、この仕事をしている限りは鉄道の安全に尽力し続け、さらに技術力を高めるために学び続けていきたいです。